少し前、お休みを頂いてロンドンまで12時間かけて旅してきました。
なので、今回は二回に分けてロンドンのお話です。
一回目は街中について。
二回目はライフについて。
ロンドンにはいくつもの大きな公園があります。
一番有名なのは故ダイアナ妃が住まわれていたお屋敷のあるハイドパーク。
ランニングをする人、散歩に駆け回る犬、冬支度に大忙しのリス。。
人間も動物もここでは平等です。
ちなみに夜になるとキツネだってうろうろしています。
こちらはまた別の公園プリムローズ・ヒル。
中心地から北に30分ほど離れた小高い丘に位置し、市内を一望できます。
そんな気持ちの良い公園へアクセスする交通手段といえば、
地下鉄、バス、タクシー。
この街では地下鉄をチューブと呼び、タクシーはキャブと呼びます。
そんな通称があったって、なにもかわいらしい事はなくどれをとっても時間が読めません。
これでも先進国か!?と思うほど毎回遅れます。
そんな交通事情でもホッとする時があるんです。
犬だってちゃんといい子にしていれば嫌われずに乗車できます。
今回行って特に感じたことは、街並み保全のしっかりしたこの街が
オリンピックに向けて大きく変わりつつあるということです。
中心地は古く大きなレンガや石造りの建物がひしめき合っているのですが、
老朽化と開発の為にワンブロックごっそり建物がなくなっているところがあちらこちら目につきました。
ファサードのみ残しているならまだいいのですが、全くなくなっていると
ここもか。。ともの寂しい気分になってしまいます。
そんな中での刹那の楽しみは、隠れていた壁が剥き出しになりどこに暖炉があり
どこに階段があったか、どんな生活がそこにあったか、というのが想像できる事。
住宅地の方はそんな事はあまりなく、東西南北地域それぞれの雰囲気の住宅が並んでいます。
北西の方はこのような家で、少し南に下がるとレンガ造りのマンションで、
テムズ川の南にいくともう少し薄汚れていて。。と治安によってそれぞれです。
ただどこへいっても同じなのはDIYをすること。
この家なんて「ここからここまではウチよ」と言わんばかりの壁の塗り方。
これまたすごい水色ですが、たいていの家はセンスのいい色をしているのには脱帽です。
マクドナルドだって赤ではなく渋い緑なんです。
そんなイギリスの人は小さい頃からアートに接して来ていて、
美術館やギャラリーに行くと、学校の授業で来ている子たちを大勢見かけます。
有名な美術館のテートモダンもそのうちの一つです。
ここはもともと発電所だった所をヘルツォーク&ドムーロンの設計により、
タービンホールは巨大なアートワークを設置できるようそのままの天井高を残しながら、
ホール、展示室共に自然光を取り入れていて外を感じつつ鑑賞できるように改装されました。
現在はそのタービンホールに外からの音、光を遮る真っ黒いボックスができています。
目の前の音・視覚情報はなくなり、方向感覚を失うのです。
また、少し前にコロンビアの芸術家による作品で実際に既存のモルタル床に深いヒビをはい回している展示がありました。人種差別の深い溝を表現したものらしいのですが、そのときのヒビは再度埋められて、まさに爪痕といったように跡が残っていました。
この街では街中だってギャラリーに、人だってアートワークになります。
アントニー・ゴームリーという人間の体をテーマにしているアーティストが
トラファルガー広場に一つだけ空席となっている英雄台座があるのですが、
希望した市民を一時間づつ立たせ、何をしてもOKというアートワークを行っていました。
この人は電話をしたり舞台の練習をしている様でした。
周りには当のアーティストはおらず、警備員とネットがあるのみ。。
そんな所がイギリスっぽいというか。。
それにしてもこれらを許すキュレーションと周りの理解度のレベルの高さには毎回驚かされます。
さて、長くなりました。今日の最後の写真は、、、
ロンドンブリッジではありません。タワーブリッジです。
これも昔の人のアートワークいっても過言ではないのではないでしょうか。
いつ見ても美しく感動します。
ではまた次回。。
ヒラ