UEHARA HOUSE
いやぁ〜 やりきりました。
すごい充実感です。
昨年12月にはじめてその家に足を踏み入れて約半年。
リフォームとしては普通の時間ですが、内容が濃い半年でした。
昨年の10月に秋谷ハウスが完成し、「ん?なんだかこれいけるなぁ・・・」
と、設計のプログラムについて今後の可能性を感じていたところ
願ったり叶ったりですばらしいご依頼をちょうどよいタイミングで頂きました。
しかも場所は都内の一等地、モンスター級(おっきいという事です)の物件です。
全てが秋谷ハウスとは比較になりませんが、そのプログラムを投入すれば
どんな家に生まれ変わるんだろう・・・と期待に胸を躍らせ設計をスタートしました。
その大きな家は元は外国人専用の賃貸住宅用に建てられ
ベッドルームが5つトイレ4つバス3つおまけにメイドルームに
トランクルームetc. まさにアメリカンな家でした。
オーナーの生活には必要の無いものも多々存在しており
その解体撤去だけでもかなりのボリュームでした。
さらに、気持ちのよい空間を目指し「やっとかなきゃ」な事は
遠慮せずがんがん提案させてもらいました。
◯ トイレやバスなどの各部屋の過剰な設備機器(最低限の必要設備にしましょう!)
◯ 効率の悪い床置き冷温水空調システム(天井付けで効率のいいものに変えましょう!)
◯ 暗くダイニングから独立したキッチン(料理が楽しめるキッチンに!)
◯ 子割の部屋が使いにくい(部屋統合でゆとりと余裕のある空間に!)
◯ 広く気持ちのよいリビング&ダイニング(さらに気持ちいい空間にしましょ〜!)
などなどまだまだ盛りだくさんありますが・・・
設備機器、建材、造作家具の施主支給(実際には設計から支給)
更には自分ち作ってる感のセミセルフビルド家具(IKEA)など
かなり協力的なパートナーとでなければ出来ない事ですが
高いコストパフォーマンスで全てが進行します。
以前のブログにも書きましたが ”かけるところはかける、
かけないところはかけない” です。
◯素足で気持ちよく歩きたいので250mm幅の無垢フローリングをつかう!
◯リビングとダイニングの間の壁はないほうが気持ちがいいのでとる!
(解体中に図面には載っていない柱がでてきた。でも構造補強してでもとる!)
◯ドイツやイタリアの高級キッチンは使わない。コストパフォーマンスが高く使い勝手のいい
IKEAです。でも設備機器(調理器具、水栓、食洗器など)はIKEA以外のものを使います!
◯見えない機能的なところは全てIKEAです。オーダーで製作しては時間とお金がかかりすぎます。
◯物の調達にかかるコストは全てカット!設計が調達すればいいんです。家具も調達します。
今回も関東を西に東に奔走しました。
などなどまだまだ盛りだくさんありますが・・・
いままでの住宅リフォームに於ける既成概念にとらわれない価値観です。
商業には適用できません。住宅だけです。
そういいながらも最終的には当初の予算を超えてしまいました。
しかぁ〜っし!オーナーの大きな懐(文字通りフトコロ、ココロという意味もある)に助けられ
UEHARA HOUSEは無事完成いたしました。
とてもスマートで素直に気持ちがよいと思える家が誕生したと思います。
おめでとう!我ながらそんな気持ちでいっぱいです。
施主支給に際しご協力いただいた各メーカー担当者様。
最後まで辛抱強く付き合ってくれた施工会社の皆々様。
ご協力本当にありがとうございました。
多くは商業物件を設計してる僕たちですが、住宅はまた違ったアプローチと
プログラムが必要とされます。
が故に難しさと同時に大きな喜びを得られる時間でもあります。
「住む」という事。
そんな大切な事を預けていただけた事にあらためて感謝いたします。
vibe design inc.→gallery→House→UEHARA HOUSE
kamo